ルドン展
- gen kushizaki

- 2018年4月14日
- 読了時間: 4分
更新日:2024年8月4日
例の夜桜以降、最近「花」に縁があってですね
天気がいいので銀座に繰り出したわけです
都会の中のこの違和感

三菱一号館美術館ドン!

中庭も綺麗〜

三菱一号館美術館は1894年に建設された「三菱一号館」を忠実に復元した建物で、当時の素材を取り寄せつつ、保存されてた素材は使いつつ2010年に完全復活しました。国際フォーラムの斜め前ですね
中も全部イケてる

三菱銀行があったとこですな

近くに行ったらぜひ見てみてくださいまし

さて、ということは...
はいルドン展ドーン!

やってきましたルドン!
今回はルドンの中で「植物」をテーマにした展覧会とのこと(てか基本植物なんだけど)
メインはドムシー城の食堂に飾られてた16点なんですが、もちろんちゃんとルドンを掘り下げてるのでそれ以外の作品も多数来ています
僕は以前オルセーで見たことあるのも結構多かったんですが、見た事無かった「起源」シリーズが今回あったのでよかったです
\やほ〜/

でも全く知らずに見に来た人はわけわからんでしょうねw
上の「起源」シリーズをはじめルドンはずっと「黒一色」で書いてきました
ルドンはダーウィンの「進化論」に影響を受けていたので、当初から植物をモチーフにした物も多いんですが
次第に蜘蛛や目玉や細胞などかなりシュールで黒い世界になるわけです
まあ正直そっちの方が有名なんだと思いますけどね
現にルドン自身
黒を尊重せねばならない。何ものも黒を汚すことはできない。
と言っており「黒こそが本質的な色だ」と言っていましたので石版画、木版画で真っ黒な水木しげるワールドをずっと描いてたんですわ。ので、よく初期ルドンの絵を見て人間の闇とか心の病的なことを難しい顔して言う人いるんですが、それはちょっと違ってて。
ぶっちゃけこの当時流行ってたんですよ。オカルトブームじゃないですが、ホラーや妖怪系が結構人気でして、植物の芽に感銘を受ける所やそれをオドロオドロしく描こうと思うのはルドンのフェチというか変態性なのは確かなんですが、別に異常を来していたわけでは無いと思うんですよね
ところが50歳になって息子が生まれた途端なんとルドン、「カラー」になっちゃったんですw
しかもただのカラーじゃありません。なんともまあそれは美しい花の絵を沢山描くようになってw
その代表が今回のメインでもあるこれ
はいグランブーケドーン!!!

2.5mの大迫力
実はこの「グランブーケ」を所蔵してるのがここ三菱一号館美術館なんですわ
なので今回グランブーケが飾られていたドムシー城の食堂シリーズを元にルドンの色んな作品が一気に集まったというわけです
他にも色んな花の絵があるんですがまあ美しいこと
マティスが切り絵で爆発したように、ルドンもカラーになって開花しますが僕はルドンと花って結果すごく相性が良かったんだなって思ってるんです
というのも、花を描くと言っても単に「美しいもの」を描くんじゃなく、ずっと黒い絵ばっかり描いてたルドンですから、そこに儚さを感じる所がまたいいんですよねw
もう1つは画材
グランブーケもそうですがパステル画の発色感がすごく良くて、ルドンの絵って輪郭が無くフワッとしてるのが基本的に多いんですけど、でもその幻想的ゆえの印象値ったら下手な写実よりよっぽど強くて、ルドンの絵って見た瞬間音楽が聞こえる物がすごく多いです
パステルという画材も木炭から移行するには違和感無くいけたし、逆にパステル独特の中間色がルドンのイメージを膨らませたんでしょうね
普通そんな所に黄色は置かんwみたいな配置のルール無用さもルドンの華やかさを作ってる気がする
ルドンが使ってたロシェのパステルも期間内だけ売ってましたよ
木箱の5本セットとかトキメクよね

ま、25000円くらいしますけどねw
ロシェと言えばドガですが先日見た踊り子シリーズもパステル感が最高でした
みんな大好きドガ

この世代の印象派達はロシェのパステルを使ってる人多いですもんね
パリ万博の際に発表した1650色の現物は今もポンピドゥーセンターに所蔵されてるそう
1720年から未だに手でしかできない調合で作るのがすごいよね
この移り変わりが萌える

ちなみに「JAPON」て色もありますw

なんでコレなんでしょうねw
墨のイメージなんですかね
はい、ここで問題です!
三菱一号館といえばなんですかー!(耳)
はい、そーですね!
エシレですよね!(もういいってw)

また死ぬ程買ってしまった...
いただきます

ゆっくり図録見ながらコーヒーとバターアイス
違いがわかる男のアイテムだぜ




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