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ピカソ

タイトルを意味不明にすると自分でもどれだったかがわからなくなるので

いい加減わかりやすいタイトルにしようかと思い始めている串﨑ですこんにちわ


というわけでピカソ

山田玲司さんの番組で今回はついにピカソ特集をやってました


今回のダイジェスト


美術回の結論自体は毎回同じなんですが、今回はピカソを中心に置くことでより伝わりやすいというか

今までの美術回の集大成な感じもしました


例の如く無料部分は人物を掘りすぎて作品にはほぼ触れていないのですが

後半はピカソ問題を作品と共により深掘りしていくので面白かったです

もし興味のある人は500円なのでニコニコから見てみるのもいかがですかね


改めてピカソ問題

確かにピカソを愛する人にしたらムカツクんでしょうねw


ピカソ達が生きた時代は絵で表現したい物がもう写真の様な写実ではなく

より内面的な抽象表現になっていたので、求める物は決して”美しさ”ではないですしね

てか何を以て「美しい」とするのか、美に対する概念自体が変わってきた時代なので

今までの「まるで写真のように綺麗な絵」に意味がありませんでした


特にピカソの様な天才は写実なんて十代の頃に「もういいや」ってなってるので

面白がってどんどん崩していくから余計奇抜に見えるのかもしれません


これって別に美術に至った話しでもなく、音楽だろうとお笑いだろうと

表現を突き詰めていくとどうしても一般的に求められている物とは乖離して行きますよね


ミュージシャンがどんどんマニアックになっていったり

芸人さんがどんどんシュールになっていったりってよくあるじゃないですか

一緒に歳をとったりその過程を知ってる者にしたらそれをもある程度は楽しめるのですが

ある日その部分だけに出会ったら、まあ正直伝わらない事も多いかもしれません

でもこれって致し方ないと思うんですよ


なぜならやってる側ってそれを365日考えてるのでどうしても飽きてくるというか

むしろ進化したいと思っていればいるほど、誠実であればあるほど、

永遠に同じ事を繰り返すことがどんどん嫌になってきますよね

ベタにするのは簡単ですし、ウケるにはコッチのほうがいいとかもわかってるんですが

当人がつまんないと思ってる物って結局誰にも伝わらないので本末転倒なんですよね


音楽やお笑いのようにエンタメ化し「職業」として既に成立しているようなジャンルであれば

哲学よりも商業的方向に舵を切る事も可能なんですが、美術のように一般職で無い表現の場合

良くも悪くも思うがままに追求していけるので余計に「わかりやすさ」とは離れていきますわな


さて一般的にピカソと言えばどの辺りなんでしょうか

よく見る所でいうと「泣く女」シリーズとかなんでしょうかね


こういうのね


モデルとなっているのはピカソの新しい愛人ドラマールなんですが

顔が3色になっているのはこの頃壮絶な修羅場を迎えていたドラマールと

もう1人の愛人マリーテレーズと本妻オルガだとも言われていますね


僕のイメージではハンカチを噛みしめてキー!と悔しがっているのが妻オルガで

左側の泣いているのがマリーで、右側の若干怒っているのがドラマールだと思ってますが

問題はこれを「わかる」とか「わからない」で語ってもあまり意味が無くて

そんなことより結局はこのユーモアを「楽しめるか楽しめないか」だと思うんですよね


技術的などうこうってのは”その先”にあることであって

まずはそれを受け入れる体勢にあるかないかはこっちの問題ですもんね


まあセザンヌが生んだ多視点はあくまで「見える物」を融合させていましたが

ピカソは更にそれを進化させて、感情など「見えない物」まで表面に出したので

知識無く突然こういうのだけを見るとそりゃあ「なんだこれ」って思うかもしれませんね


僕もスペインで色々見ましたがやっぱり素晴らしかったですよ

多才というかピカソほど、とある一面で語れない画家も珍しいんじゃないかしら

全然知らなかった作品も沢山あってピカソの見え方がすごく変わったのを覚えてます


線画などの素朴なシリーズも、一筆で今の気分を表せるのって魔法使いみたいなもんで

さすがに「子供でも描ける」という形容はナイーブすぎる気がしますよね


現に晩年のピカソ自身

「ようやく子供のような絵が描けるようになった。ここまで来るのにずいぶん時間がかかった」

と言っているように、そこにはとても大きな経験や感情が乗っかっているわけで

線や色の少なさをイコールで「簡単」と解釈するのはあまりに安直な気がします


音楽で考えるとわかりやすくて、不安な人程音多いんですよねw

もしくは伝えたい物が明確に無い人程隙間を怖がってとにかく全部埋めるでしょ

イメージがはっきりある人ほどソレを邪魔する物はむしろ「省きたい」と思うはず

ビリー・アイリッシュなんて音3つくらいしか鳴ってないですよw

でも剥き出しの本質だけを残したらそれで十分だったんでしょうね

そこだけは見誤らない人でいたいもんですな


話しは変わって。

上記番組に出演されていた本柳礼文さんの個展に行ってきたんですよ


デデン


僕が番組を見たのが2日だったので翌最終日にギリギリ飛び込みました

というのも番組内で出されてたバスキア達の水墨が最高だったので見てみたくて


扉絵の作品もそうですが


この方の水彩がもう全部最高で


良すぎてゲー吐きそうでした


個人的好みと言いますか


やっぱ相性ってあるじゃないですか


僕この人の作品全部好きかもしれない


これ泣きそう


出会ってしまったかも...

っていうか「あ、僕こういうの好きだったんだ」って発見させてもらいました

こういう日って心から嬉しい

人混み地獄で嫌いなはずの原宿が少し美しく見えましたわw

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