もうすっかり配信で色んな物を見る事に慣れてしまいましたよね
もはや僕クラスになるとどこまで来たかと言いますとね
能ww
来るとこまで来た感じしますよね
もうドン突きですよね
でも達人の方はこの絵を見ると「アレ?」と思うでしょう
そうです、能楽堂ではありません
ここ世田谷美術館なのです
世田美ってエントランスで色んな催しをよくやっているのですが
今回は「夢の解剖 猩々乱」と題して能楽をイタリアの演出家で行った物が配信されていました
世田美で学芸員をやっている知人がぜひとの事だったので初めて能という物を見てみたんですよね
こういう感じ
演目は「猩々乱」(しょうじょうみだれ)という能楽ではメジャーなタイトルなんだそうな
てか猩々って何か知ってました?
古典書物に出てくる架空の生き物でして要は麒麟とか河童とかそういう感じでしょうか
外見的には猿系なんですって
よく考えたらもののけ姫にも猩々って出てきましたよね
石を投げてくるサルみたいなのいたでしょ?あれが猩々です
ちなみに漢名でオランウータンのことなんですって
チンパンジーの和名は黒猩々、ゴリラの和名は大猩々とのことですからまあ猿ですわな
ストーリー的には川から出てきた猩々がお酒を飲んで気分良く帰って行くというだけなんですが
この赤い髪のシテ(能でいう主人公)がその猩々の様を雅に演じておるわけですな
でいよいよ見てみたんですがね
この四人囃子の方々いらっしゃいますよね
この人らのいう「いよぉおおおお〜」ってのあるじゃないですか
能と聞いて僕らが浮かぶのってぶっちゃけこれですよね
でも初めてマジの「いよぉおおお〜」を聞いた瞬間ね、あまりに美しすぎて笑ってしまってw
いやホント、サンプリングかってくらい美しいんですよ...
これって正解不正解とかあるんですかね
発声もピッチ感もとにかくカンペキで、曇りも揺れもなくマジで美しいんですよw
なのでもうそこばっかり耳がいってしまって、聞く度に笑ってしまうんです
いやわかってるんですよ、絶対笑ったらダメなのはわかってるんですけどね
でも時に「いよっ」って短くなったりちょっとニュアンスが変わったりとかする上に
鼓の人らも超完璧すぎるので聞こえてくる度にクスクスしてしまって本当にすみませんでした...orz
究極の省略であり余白の美を追究するのが能の世界なので
演奏の抑揚と役者の所作で全てを表現するのがなんともマニアックな世界でした...
でもこういった伝統芸能でさえ常に新しい試みをされてるんですねぇ
3月いっぱいまでやっていますし、なんといっても1000円なので
幽玄の世界を覗いてみたい方、興味はあったけど能楽堂まで行くのは...と思ってた人には良さそう
とにかく「いよぉおおお〜」の美しさだけはぜひ聞いてみてくださいw
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